横浜
- 横浜市営地下鉄
→横浜市営地下鉄に乗っていたイブカは、ふと車内の《大倉山観梅会》中吊り広告に目が行った。横浜で、東横線に乗り換えた。
【川崎周辺】
- 川崎大師
関東の名刹、真言宗智山派・大本山金剛山金乗院平間寺(通称厄除弘法大師または川崎大師)。もろもろの災厄をことごとく消除する厄除大師として有名。2001年正月に、ハル、イブカ、アル達が初詣に行った。せっかくの着物なのに、アルは着替えてしまった。
→本堂までたどり着いたイブカは、おせち料理の腹ごなしになったと、腹のあたりをさすっていた。
→「ヒューちゃん、飴でも買おうか」と、ハルが微笑んだ。★
〔場所〕神奈川県川崎市川崎区大師町4番48号
〔交通〕JR川崎駅下車、駅前から大師行バスに乗るか、又は京浜急行電鉄の京急川崎駅にて京急大師線に乗り、いずれも川崎大師駅下車。徒歩8分。(JRの品川駅又は横浜駅で京浜急行電鉄に乗り換えると、京急川崎駅の構内で京急大師線に乗り換えられ便利)
★老舗の飴屋があるらしいです。「評判堂」
【新横浜】
- 新横浜駅
→イブカが駅で、シウマイ弁当をかった。
→温められた缶入りココアを飲みながら、イブカがブツブツとつぶやいている。 「さて、横浜駅に行ってみっかな〜」
→駅前の自動販売機で、イブカは缶入りの野菜ミックスジュースを買った。
→2日つづけて新横浜に来たイブカが、自動販売機の前で何を買うか迷っていた。同時にいくつかのプレス・ボタンを押す。左の中指の勝ちで、ゴトンと転がり出てきたのは、暖かい麦茶だった。イブカは『新横浜ラーメン博物館』に向かって歩き出した。
- 『新横浜ラーメン博物館』
JR新横浜駅から徒歩5分のところにある。一階はラーメンに関係のある多彩な展示品が工夫をこらして並べられている。その奥は、土産用ラーメンから丼、キーホルダーまで様々なアイテムが揃ったショップ、階段を下りると、昭和33(1958)年の街並みが再現された空間。ラーメン店をはじめとして、駄菓子屋や、バーなどもある。
→駅前の自動販売機で買った、缶入りの野菜ミックスジュースを飲み干して、イブカが、ラーメン博物館に入った。その当時は生れていないイブカだが、不思議な懐かしさを感じていた。人ごみを縫うようにして館内を歩き回っている。
- 横浜国際競技場近くの公園
自宅から新幹線のガードをくぐって新横浜駅の反対側へ、『新横浜ラーメン博物館』の前を通り、横浜国際競技場近くの公園まで、愛犬むらさき≠フ散歩コース。
→中山沙織は、愛犬むらさき≠散歩させていた。
★新横浜公園?
- 鶴見川の川原
新横浜の北を流れる川。
→沙織が、むらさきと走り回っている。
- 中山家
新横浜駅の南側、篠原町にある。明子、沙織、愛犬のむらさきが住んでいる。
【横浜駅周辺】
- 横浜駅
→横浜駅の西口地下街で、イブカがチョコレートパフェを食べていた。
→横浜駅の西口地下街の喫茶店で、マオはラリーに付き合ってコーヒーを飲んでいた。店の前を通ったイブカに気付き、マオが飛び出した。イブカは人込みを縫うようにして、駅の連絡通路を抜け東口の地下街へ。もの凄い人出でなかなか先へ進めないマオが切れて、けん銃を抜くと、いきなり天井にむけて撃った!!マオから逃げた時に、イブカは地下街のディスプレイに〔みはりダマ〕を1個くっつけてきた。
→イブカは、ホームの自動販売機で暖かいウーロン茶を買った。西口の自動改札機を通ったところで、待っていた美咲に声を掛けられた。ほんの少し前に横浜駅西口では、ボウガンの乱射事件が起きてていた。矢は、近くのビルの屋上から発射されたらしい。
→柏木啓と潤の姉弟が、横浜駅に着いた。
→啓、美咲、アルの3人が、横浜駅で待ち合わせをした。
→横浜駅西口に向かう大通りの数箇所から、突然いきおいよく煙があがった。十数秒後には付近の視界が、まったくきかなくなる。煙幕を突き破って、数十本の矢が、駅前めがけて発射された。
→横浜駅西口に到着した鈴蘭に気付いて、啓が小走りに寄ってきた。啓は鈴蘭に、一緒にいた美咲を紹介した。
→イブカが横浜駅を歩いていると、〔シン〕がメールの着信を伝えた。イブカが自動販売機を見つけて、寄っていった。離れたところから森田一巳がイブカを見つめている。
→イブカが横浜駅で切符を買っていると、3通同時に〔シン〕へとメールが着信した。相手はアルと、鈴蘭と、ミーフェン。イブカは缶入りの甘酒を飲みながら、3通目を手首のモニタに表示した。イブカの身体は、酒≠ノ反応してふらふらした。目の前に現れたマオに、「オレを、ホームズと、よぶなぁ!」と叫びながら、イブカが改札を抜けて人ごみに紛れた。追いかけようとするマオの往く手を、柏木啓がふさぎ、マオの腕を軽く抑えた。美咲がイブカの後を追っていた。
- デパート
→横浜駅でマオから逃げたイブカは、屋上の片隅で〔みはりダマ〕から送られてくる映像を見ていた。
→かもめ歩道橋を渡って広い駐車場を横切るイブカを、突然、自動車のビーが照らした。数人の男が飛び出してくる。あわてて逃げ出したイブカは、ヨコハマポートサイドの方に走った。
- 高層ビルの後ろの、大きな建設現場
横浜駅から、ヨコハマポートサイド方面(東)にあると思われる。フェンスで囲まれているが、車両の出入り口が開いている。地階の一部が建設中で、無人のクレーン車とパワーショベルが止まっている。地面が深く掘り込まれていた。
→追ってから逃げたイブカは、昨夜から工事現場の地下に閉じ込められたままだ。
- 喫茶店
→横浜駅で会った美咲とイブカが、話をしていた。
- 横浜駅近くの喫茶店
→横浜駅で待ち合わせをした啓、美咲、アルの3人が、近くの喫茶店にはいった。
- 喫茶店
→横浜駅で会った鈴蘭、啓、美咲の3人が、喫茶店でうちとけていた。
- 横浜駅前のデパート
→デパートから出たところで、中山沙織は鷲尾みどりに声をかけられた。
- 喫茶店
→中山沙織と鷲尾みどりが話をしていた。
【みなとみらい】
JR桜木町の北東に広がる、横浜港に面した一大商業・観光地域。ショッピング・モールが広がり、帆船の日本丸や、大観覧車など数多くの観光スポット、ホテル、レストランが並んでいる。
- 赤レンガパーク
横浜港に面した、赤レンガの倉庫。2000年2月は造成中だった。
→周りを高いフェンスに囲まれ関係者しか入れないが、テレビドラマ『横濱女刑事物語』撮影隊の一行が忙しく働いていた。
→鈴蘭は、赤レンガ倉庫のロケ隊に気づき青くなった。突然銃声が響き、すぐに2発3発と続く。誰かが撃たれたらしい。
→啓がアルと一緒に、銃撃戦の現場を見に行った。
〔場所〕横浜市中区新港町
- 横浜港に接岸中の船
→マストのてっぺんに登ったイブカが、海風に吹かれながらレーズンサンドクッキーを食べていた。『横濱女刑事物語』ロケ現場を見おろしている。
- 窓から横浜港が一望できるホテル
2000年2月に、イブカが宿泊したホテル。スィート・ルーム。
→イブカが小さな鏡をじっと見つめている。
- 臨港パーク
→手首のモニタ表示にしたがってホテルに向かっていたイブカは、いつのまにか、みなとみらい21の臨港パークの水際まで来ていた。イブカは横浜港を見つめている。臨港パークを後にしながらイブカはラム酒の香りのするトリュフをかじった。
→湾内の様子が知りたくてシーバスに乗ったマオは、身を乗り出すようにして湾内を見つめている。瑞穂埠頭から目を転じて、臨港パークを見やった。赤い後姿が去っていく。
〔場所〕横浜市西区みなとみらい1-1
- 横浜ランドマークタワー
52〜677階は、横浜ロイヤルパークホテル ニッコー。64〜66階はエグゼクティブフロア) 69階は展望フロアになっている。地上237m、ガラス張り360度のパノラマ。
→69階の展望フロアで、イブカは〔シン〕にコマンドを伝えながら、横浜市内を順番に見下ろしていった。
- みなとみらいのホテル
横浜みなとみらいの一角にあるホテル。2001年2月にイブカと、それを追ってアルが宿泊した。スィート・ルームからは、眼下に美しく伸びているベイブリッジが見える。
→窓から横浜港を眺めながら、缶入りのカフェ・オレをすすっているイブカは、眼下のベイブリッジから飛び降りたことを思い出していた。
→イブカが服を着たままベッドでまどろんでいると、〔シン〕が、アルからのメール着信を知らせた。
→ホテルにイブカが戻った時、〔シン〕がマオからのメールを着信した。イブカはベッドを蹴ったが、大きくて頑丈なベッドは、びくともしなかった。
→ホテルのロビーで、アルはイブカを待っていた。客室階からのエレベーターを注視していたアルが、いきなり背中を突付かれて、はっと振り返った。外に出ていたらしいイブカは、缶入りの玉露を差し出した。
→柏木啓と潤の姉弟が訪ねた。啓が、ロビーに現れたイブカに声をかける。潤が、イブカの横にいるアルに挨拶をした。握手を交わしながら、アルは冷や汗をかいている。
→ホテルの部屋で、イブカがぶつぶつとつぶやいて〔シン〕にコマンドを送っているいる。アル・ワトソンが続き部屋から「やあ、おはよう、イブ」と、顔をのぞかせた。
→ホテルから出てきたイブカとアルの後姿を、森田一巳がそっと見ていた。柏木啓が、そっと森田のあとをつけ始める。
→ホテルのロビーで、柏木啓と潤が待っているところに、イブカとアルが降りてきた。お願いがあるのと、いきなり啓に話しかけられたイブカは、自分が飲んでいた缶入りのコーン・ポタージュを目の前に持ってきた。啓はイブカから、〔ひっつき虫〕をもらった。
→イブカとアルが、柏木啓から事件の顛末を聞いていた。
→春野鈴蘭が、みなとみらいのホテルにイブカを訪ねてきた。ロビーに、アルがいたが、なにか落ち着かない様子だ。イブカが黙って消えてしまったからだ。
★横浜ランドマークタワー内にある〔横浜ロイヤルパーク ニッコー〕〔ヨコハマ グランド インターンコンチネンタル ホテル〕〔パン パシフィック ホテル 横浜〕のどれかと思われる。
- みなとみらい21のショッピング・モール
→亀山則夫と鷲尾みどりが、歩き回っている。
- みなとみらい21にある喫茶店
ガラス張りの店内からは、イブカが宿泊している高層ホテルが見える。
→マオが、情報屋と会っていた。マオは、黒いスーツの内ポケットから封筒を取り出した。かなりの厚みだ。男が封筒を受け取って立ち上がった。ガラス張りの店内から見える高層ホテルを、マオが黙ってみつめている。
- みなとみらい地区の喫茶店
→ハルトが北条俊樹と向かい合っていた。北条俊樹はハッキングを頼んだ。
【桜木町・野毛】
- 桜木町駅
→神奈川県警を出て、桜木町の駅に向かっていた鈴蘭は、数十メートル先を歩いているマオに気付いた。鈴蘭が気づくと同時に、マオが突然、振り返る。
- 野毛山動物園
2000年2月にイブカが訪れた時は、園内は改修工事中で敷地の半分以上が見学できなかった。
→〔シン〕の示すまま動物園に来たイブカは、以前に祖母とここに来たことを思い出した。
- 森田一巳のアパート
野毛のはずれにある。
森田一巳がアパートを出ると、目の前にイブカが現れた。殴りかかられて、すばやく身をかわしたイブカの手から、缶入りのジャスミン茶がこぼれ、一巳にかかった。
- 野毛
JR桜木町の西側の一帯、花咲町から野毛町にかけて飲食店が密集した地域。野毛と呼ばれる昔ながらの歓楽街で、下町の香りが漂う。
→小さな焼き鳥屋で、森田一巳は日本酒を浴びるように飲んでいた。
→イブカが独りで野毛を歩いていた。手に、アップル・ジュースの缶を持っている。小さな焼き鳥屋の前から、森田一巳のアパート<へ向かう。
【関内】
- 洋食梅香亭
みなと大通りの古風な食堂。ショー・ウィンドウのガラスに〔洋食梅香亭〕とある。木の床。小さな木の低いテーブル。やわらかい椅子。壁に猫の絵が4、5枚かかっている。ガス・ストーブが暖かい。
→午前中を根岸森林公園ですごしたイブカは、夕方になってから関内にきた。みなと大通りで古風な〔洋食梅香亭〕という食堂に入り、ハヤシライスを注文した。
- みなと大通り
→アルと銃撃戦の現場を見に行った帰りに、独りで散歩をしていた啓は、みなと大通りを歩いているイブカを見つけた。突然、数人の男に囲まれたイブカを、啓とラリーが助けた。その隙に、イブカは馬車道へと逃げ出した。
- 馬車道
→みなと大通りから姿を消したイブカが、馬車道を歩いている。
- 神奈川県警本部
春野鈴蘭が所属する、神奈川県警・国際組織犯罪特捜班がある。
→参考人調書を作るため、香理は覆面パトカーに乗せられて連れてこられた。
→鈴蘭はボーッとしていた。忙しそうにしている係員が時々ジロリと睨むが気づく様子もない。特捜班長は〔警視〕の肩書きだが、東大出のキャリアの人脈が怖いので鈴蘭を苦手としている。
→高名な鑑定士の春野鉄周斎が、押収されたけん銃を仔細に眺めている。
→マオは神奈川県警で、ラリーたちに会った。鈴蘭がチームの皆にチョコレートを配っている。県警に届いた国際宅配便をあけたアルは、入っていたアイリーンからのチョコを食べた。アルの様子をみた啓は、用意したチョコを自分で食べた。
→神奈川県警察本部の国際組織犯罪特捜班の部屋で、鈴蘭が、しきりに考え込んでいた。だが、傍からみると、ぼんやりしているようにしか見えない。
→資料室で、春野鈴蘭が過去の記録に目を通していた。
→神奈川県警察本部の前に到着した赤いBMWを、鈴蘭が待ち受けている。横に、中山沙織と鷲尾みどりがいた。運転席から啓が、そして助手席からイブカが現れた。イブカは、缶入りのジンジャー・エールを飲んでいる。後部座席から降りたアルが、反対側のドアをあけると、軽く頭を下げて、むらさきを抱きしめた角川ユミがでてきた。
→注文した「貨物」について、絹江から春野鈴蘭が調書を取っていた。絹江の横には刑部が付き添っている。絹江は、鈴蘭の間延びのした話し振りに、いらいらしていた。
- 伊勢佐木町(いせざきちょう)の商店街
JR関内駅の西側にある。
→イブカは、缶入りガラナを一口飲んで、缶をじっと見つめた。イブカが商店街を抜けて、人通りの少ないところにさしかかった時、いきなり森田一巳が襲ってきた。危うくかわしたイブカが、持っていたガラナ缶を落としてしまった。
- 伊勢佐木町の喫茶店
→安倍ハルトが北条俊樹と会っていた。北条俊樹はハルトと警察のコンピュータをハッキングする約束をしていたのだが、すっぽかされてしまったのだ。
【山手・山下・横浜中華街】
- ラリーの妻・ヨシエの実家
元町公園の近く。結婚以来、ラリーが訪れたのは2000年2月で2度目。初めて来たときは、まだ麻薬取締局の捜査官時代だった。
→ゆかたを着てくつろいでいたラリーに、マオから電話。
- 元町通り
→久しぶりに買い物の付き合いで、ラリーは妻のヨシエと元町通りを歩いていた。前方を小走りに過ぎていった男を見たラリーは、「ごめんね、ヨシエちゃん。仕事だ」と云い残して、男の後を追った。男は途中で迎えの車に乗り込んだ。ラリーが急いでタクシーを捕まえ、追跡する。
- 元町のフランス料理店〔M楼〕
滝沢が予約を入れた店。しかし香理の都合が悪くなり、キャンセルされた。
★霧笛楼
〔場所〕横浜市中区元町2-96
〔営業時間〕12:00〜14:00 17:00〜20;30 無休
- 滝沢龍司の画廊
元町にある。
→数人の暴力団員が銃を発砲。鉄棒を振り回し、消火器をぶちまけ、店内はめちゃくちゃにされてしまった。直ちに警察が出動、犯人が現場で逮捕された。
- 元町商店街
JR石川町の南口を出て、東に少し進んだ場所。石畳の通りに、人気のある衣料品や雑貨品店が並び、評判のレストラン、カフェなども多い。
→イブカが、自販機で買った缶入りのおしるこをすすりながら元町の雑踏に入っていった。酔った森田一巳に、イブカがからまれる。買い物の途中の鷲尾みどりが、それを目撃していた。
- 元町のレストラン
→啓と美咲が、マオと食事をしていた。
- 山下公園
横浜港に面した、横浜の名所。昼間は観光客であふれているが、夜はカップルばかりらしい。
→〔ひっつき虫〕の信号を追って来たイブカは、暗がりに潜んで様子を伺っていた。山下公園に集合したブラックウィドウの連中の後をつけたイブカは、大型トラックが首都高速道路に入るのを確認。
→缶入りのトマト・ジュースを飲みながら、イブカが歩いていた。イブカが冬の海を見つめていると、メールが着信した。
→山下公園の芝生を、むらさきが走り回っている。
→暮れかかった山下公園で、潤は絹江の姿を見つけ走りよってきた。氷川丸の近くだ。刑部は公園を出ると、足早にホテル・ニューグランドの方に渡っていった。
- 山下公園近くのホテル
2000年6月に、絹江が宿泊していたホテル。ホテルのロビーで、絹江と潤が話をしていた。
- 山下埠頭
絹江と刑部が訪れた。
- 横浜中華街
→三渓園から首都高速道の下を通って、横浜中華街の朱雀門をくぐった。南門通りを北に歩いていた時、男2人、女1人が近づいてきた。イブカは逃げ出した。
→イブカはゴマ団子を買い、かじりながら歩いている。もう少しで、頭の中のもやが晴れそうだ…。
中華街で食事をとった後、マオ、ラリー、アル、柏木啓の4人はくつろいで、食後の散歩をしていた。いきなり小柄な老婆に呼び止められたマオは、示された方向に駆け出した。残った3人はあっけにとられている。
→前方から黒服の大柄な男がやってくる。「待て! ヒュー・イブカ・ホームズ!!」とマオが叫んだ。通行人が一斉にマオを見た。反射的に叫び返したイブカの記憶は、細い路地から路地を逃げながら、次から次へとよみがえってくる。
→マオが、横浜中華街を歩いていた。何人か使っている情報屋の一人と会った帰りだ。ゆっくりと関帝廟通りから香港路へ入っていくと、突然、小柄な老婆があらわれた。1年前、この中華街で出会った風水の占い師だ。
→イブカとアルが中華街をぶらついていた。イブカの右手には缶入りのピーチ・ネクターが、左には、湯気をたてている肉まんがある。
- 風水おばばの居場所
中華街の関帝廟(かんていびょう)通りから、香港路に折れて、右手にある1軒の料理屋の脇に、従業員しか通行しない細い路地がある。その路地の突き当たりのドア。
→ミーフェンが、おばばに会いにきた。
- 横浜中華街の、マオが選んだ店
→マオ、ラリー、アル、そして柏木啓が中華街で食事をとっている。マオはメニューも見ないで、中国語であれこれ注文した。どれもみな、驚くほどうまい。アルが、使い慣れない箸で、恐る恐るピータンをつまんでいる。啓が、魚料理を味わっている。ラリーが、ふかひれスープを飲み干した。
- 横浜中華街の、飲茶の店
→アル、啓、美咲の3人が飲茶の店に入った。アルが、プーアル茶を飲みながら、イブカの近況を伝えている。
【根岸】
- 根岸駅
→イブカは駅前の自動販売機で、缶入りの冷たいミルク・ティーを買った。
- 根岸森林公園
日本初の洋式競馬場の跡地が、ひろびろとしている。レジャー施設などはない、芝生の広がる公園が、なだらかな地形のうえに広がっている。JR根岸駅から直線距離で600メートルほど北にある。
→イブカはひと気のない根岸森林公園を散歩していた。
→駅前の自動販売機で買った缶入りの冷たいミルク・ティーを飲みながら、イブカはゆっくりと公園にむかっていた。鷲尾みどりは、前方にいる赤い服の子供に見覚えがあるのに気付いた。
→鷲尾みどりと、亀山則夫が会っていた。
→イブカが、根岸駅前の自動販売機で買ったクリーム・ソーダを飲んでいる。アルは紅茶を買った。ふたりは公園の東側に向かっていた。ちょうど博物館の入り口で、バスが停まり、偶然を装って美咲が降りてきた。しかしイブカには、アルが先刻携帯で連絡をとったことがバレバレだった。
〔場所〕横浜市中区根岸台地
〔交通〕JR根岸線根岸駅下車、山手線下車 徒歩10分 市営バス旭台下車徒歩1分
- 根岸競馬記念公苑
かわいらしいポニーが何頭もいる。傍で見ると意外に大きい。サラブレッドもいる。うまの博物館や、体験乗馬のコーナーなどがある。
→根岸森林公園を抜けたイブカは、根岸競馬記念公苑に入った。イブカが無断でサラブレッドに飛び乗った。初めてだった。馬が歩き始める。
〔場所〕横浜市中区根岸台1-3
〔交通〕JR根岸線根岸駅下車、山手線下車 徒歩10分 市営バス旭台下車徒歩1分
〔開園時間〕公園9:30〜17:00、博物館10:00〜16:30 休み:月曜
- 鷲尾みどりの自宅
根岸森林公園近くにある。
【本牧】
- 三渓園
→イブカは朝の三渓園を散歩し、野鳥を眺めたりしていたが、凄い人出で園内が騒々しくなり、つまらなくなって出てきた。中華街の方に向かうイブカの後をつけはじめた女がいた。ケータイで誰かに連絡を取っている。
〔場所〕横浜市中区本牧三之谷58-1
〔交通〕市営バス本牧三渓園前下車 徒歩5分
〔開園時間〕外苑9:00〜17:00、内苑〜16:30(最終入場30分前) 無休
〔入場料〕外苑300円、内苑300円
- 北条俊樹のマンション
本牧にある。大音量で行進曲をかけるので、近所迷惑。
→鈴蘭は北条俊樹の住居を確認した後に、階下の主婦から北条についての聞き込みをおこなった。
【――】
- 横浜ベイブリッジ
右手に大黒埠頭、左に本牧埠頭。正面に瑞穂埠頭が見える。
→イブカはタクシーで大黒埠頭のN倉庫へむけて、横浜ベイブリッジを渡った。
→大黒埠頭からローラー・ボードを操り、ベイブリッジの半ばでまで逃げたイブカは、大黒埠頭からの追っ手がと本牧埠頭からの警察に挟まれて、登った橋の欄干から海へと飛び降りた。
→マオが風に吹かれながら、ベイブリッジから湾内を眺めている。
- 大黒埠頭N倉庫
→巨大な倉庫の中に忍び込んだイブカが、〔シン〕を使い、探していた保管庫の電子ロックを解除した。少し離れた物陰から男たちを見ていたラリーが、合同チームの春野鈴蘭に連絡をとっている。男達に気付かれたイブカは、ローラー・ボードを操り、ベイブリッジまで逃げた。
→各国合同チームのメンバーは、大黒埠頭のN倉庫に急行した。美術品保管庫の中をひとつひとつ点検して歩いたラリーは、品物が差し替えられたことを一目で見破っていた。
- 大黒埠頭中央公園
この公園から上空を見渡すと、ベイブリッジにつながる道路が〔らせん〕のように渦まいている。
→イブカは〔シン〕を使って、草薙大造のコンピュータに侵入していた。
イブカが独り言をいいながら歩き回っていると、人だかりがしていた。植え込みのなかにトランクが置かれていた。底にどす黒いシミが広がり、その下の地面が赤黒くなっている…。
→大黒埠頭中央公園でトランクの中から草薙大造が死体で発見された。
【東神奈川】
- 東神奈川駅
→イブカが東神奈川駅前の自動販売機で、缶入りラムネを買った。ラムネ缶を手に持ったまま咳き込んでいるイブカを眺めて、中山明子が微笑んだ。
- 瑞穂埠頭
→村雨橋を渡り、車を止めて瑞穂埠頭を散歩していた春野桜子は、小さなハシケの横のゴムタイヤにしがみついているイブカを発見して助けた。
- 春野家&桜子の医院
東神奈川駅の南、浦島太郎の伝説で有名な浦島町慶運寺(浦島寺)近く。医院は、自宅敷地内にある。医院正面は東に面しており、裏の西側は春野家の庭。敷石が母屋への道をつくっている。
→桜子に助けられたイブカが、看病された。
→地鳥の鍋料理はおいしかったが、家族団欒なんてやったことがなかったイブカは、居心地が悪くて逃げ出した。
→春野家のみんなと牡蠣鍋を食べた。イブカは、食べすぎた。
→横須賀米軍基地所属の特殊部隊員6名が、前夜から浦島町の春野家を監視している。夜明け前にマオが合流した。眠っているところを突然襲われたイブカは、無理矢理運び去られた。
→桜子が明子を自宅に招きいれた。緑茶をいれながらたずねる桜子に、明子は犬を連れて来ても良いかと訪ねた。明子を見送った桜子が家に入ろうとしたところに、イブカが現れた。
→柴犬のむらさき≠ェ芝生や敷石の上を、うれしそうに走ったり転がったりしていた。桜子は、無心に遊びまわるむらさき≠飽かずに眺めている。
→イブカとアルが、春野家を訪れた。敷石を伝って玄関に向かうと、いきなり、
むらさき≠ェイブカにじゃれついてきた。イブカが、むらさきをよけた拍子に持っていた缶から、はちみつレモンがこぼれた。駅前の自動販売機で買ったものだ。アルはしゃがんでむらさきの背中を撫でるが、イブカが、再び戯れようとするむらさきを足先で追い払おうとしたところに、鈴蘭が顔を出した。
→桜子、鈴蘭、アル、イブカの4人は、牡蠣鍋を囲んで談笑している。
→むらさきが、イブカの足にじゃれついて離れない。イブカの持っている缶コーラに飛びつこうとしている。イブカがコーラを注ぐと、むらさきがぴちゃぴちゃと音立てて飲みだした。
- 大倉山
→横浜で地下鉄から東横線に乗り換えたイブカは、大倉山駅で下車、《大倉山観梅会》で野点(のだて)をしている和服を着た女性に声をかけられ、梅の形の干菓子と抹茶をすすめられた。
【金沢八景島周辺】
- 八景島シーパラダイス マリーナ
岸壁は、照明で夜でも意外と明るい。
→ブラックウィドウの連中の後を追って山下公園から来たイブカは、今朝早くから海岸線を歩き回って、シーパラダイスマリーナに停泊中の大型プレジャー・ボートから〔ひっつき虫〕の信号が送られていることを確かめた。
→マオとラリーが八景島に到着した。夕暮れが近づいている。二人は早速手分けして海岸線を調査、シーパラダイスマリーナに停泊中の何隻かのプレジャー・ボートに目をつけた。
→イブカがプレジャー・ボートに隠れている間、追ってきたマオとラリーはブラックウィドウの連中と銃撃戦を行っていた。八景島を離れたプレジャー・ボートは、漆黒の闇夜を南に進み、浦賀水道をゆっくりと過ぎ、太平洋に向かおうとしている。イブカは、後部甲板に吊り下げられた救命ボートの中に身を潜ませている。
→春野鈴蘭と柏木啓が、八景島のマリーナに到着した。鈴蘭は啓に、春野家が購入予定の白いボーとを見せた。啓と鈴蘭は、中型のプレジャー・ボートを試運転した。
→八景島に到着したイブカが、手首のモニタをみて声を出した。むらさきが啓達と一緒なのか、と思わず聞き返してしまったアルは、居場所を啓に教えたことがバレバレだった。イブカが缶入りの玄米茶を飲みながら斜めから見て、しどろもどろになる。
→森田、北条、亀山が、全長が9メートル程のプレジャー・ボートでクルージングに出た。
→イブカ、アル、啓、鈴蘭、美咲、それに、むらさきが乗っている中型のプレジャー・ボートが八景島から出航した。イブカが啓の横で、方向を教えていた。
- 横浜・八景島シーパラダイス 「アクアミュージアム」
→水族館に入ったイブカは、水槽の中を通る透明トンネルから見上げる光景に見とれた。
→水族館から出てきたイブカを目撃した男がいきなり撃った。イブカの耳元を弾丸が掠める。「やべっ、見つかったか!?」イブカが駆け出した。あたりは暗い。「あっちだ!」かすかな銃声を聞き逃さなかったマオとラリーは、猛然と走った。
- 横浜・八景島シーパラダイス 「プレジャーランド」
→イブカと潤は、ぬいぐるみキャッチャーに挑戦。イブカはゲットしたぬいぐるみを、ミーフェンにあげた。
→驚く潤を無視して、ハルトがイブカに向かってきた。イブカとハルトは、エアホッケーで勝負、ハルト苦戦。続いて格闘ゲームで対戦、ハルトが激しく攻め立てているが、イブカは軽くあしらっている。海辺を散歩してきたアルが、3人を見て首をかしげた。傍までいってアルが声をかえようとした時、「今日は、このくらいにしておいてやるよ。ははは」といって、汗をぬぐいながらハルトが立ち去った。
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