■最後の冒険者
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[関連人物] | |
ヴァルストーク・エルナ・ウィリク(最後の冒険者) ウィリク第二王子。ティア・ヴェル・ナーダによって予言された『最後の冒険者』。敬愛する義兄ファレルの暗殺を謀ったのが自分の母であると知り、王位を捨て去り城を出る。その後は賞金稼ぎとして魔術師ロウムと共に妖獣退治を請け負いながらの旅を続けていたが、やがてウロボロスをめぐる事件へと巻き込まれてゆく。剣の腕は一流。王族らしからぬがさつな態度や言葉使い、大柄な体躯からしばしば『熊』と称されている。義を重んじて、それに殉じた義兄の存在が彼を強度の勇者嫌いに至らしめている。城を出た彼が再びウィリクの地を踏むことはなく、正統なる血筋を失ったウィリクにとって最後の王となった。限りなく黒に近い榛色の髪を持つ。 ロウム ヴァルストークと共に旅を続ける放浪の魔術師で、ロー・ウォー・ンの仮の姿。額に『ロウム』の容姿へと変化するための印をもつ。性格はおおざっぱで、それがヴァルストークの気に障っているらしい。 リスティス →術師 フレイア・エストリル →術師 レギオン・アルカ・ウィリク(銀の王) ウィリク王。ファレル、ヴァルストークの父。ウィリクでは極めて稀少な銀の髪の持ち主で、そのため『ウィリクの銀の王』といえば彼のことを差す。自信家のうえにサディスト。自らに呪いをかけた魔女フレイアを妻にするが、臣下の激しい反対を受け彼女を城から追い遣った。その後新たに后としてロスロント家のグレティアを迎えたが、彼はその死を迎えるまでフレイアから心を離すことはなかった。 ファレル・エスト・ウィリク ヴァルストークの義兄で、フレイアとレギオンの間に生まれたウィリク最後の王。母の形見である翡翆の首飾り『妖魔の心臓』をいつも身に付けている。魔導師を母に持つ出生のために幼い頃より臣下の強い反感を受けていたが、先王レギオンの遺言により王位につく。しかし僅かな時をして自らの息子を王へと望む義母妃グレティアと宰相達によって次々と刺客を差し向けられ、僅かな従事官と共に逃げ延びた北の居城ルーアンにて暗殺される。王には全く向かないほどの善良な人物で、自分の身を守るために必要な戦いでさえも拒絶してしまう。他人の犠牲の上にしか成り立つことのできない己の存在を嫌悪し続けている。そのため母から術師の才を受け継いでいるにもかかわらず、その力を使いこなせない。 ランディア・ハスラム(黒の剣士) ハスラム家の出身でファレルの従事官を勤める。ローグの血が入っているためウィリク人でありながらも黒髪を持つ。別名『黒の剣士』。禁欲的な性格の持ち主で、王に対して異常なまでの忠誠心を持つ。王ファレルが暗殺された際に、その復讐のために魔導師リスティスと契約を結ぶ。当然彼の払うべき代償は己の死以外の何物でもなかった。 地底の穴は失われ、ユーラシオンとアンヴァンの境界は再び閉じられる。 |